この河川敷の風景は、私自身の思い出とリンクしている場所です。
実家近くを流れる子どものころから馴染んだ川の、友だちと遊んだり家族と散歩をしたりした河川敷の雨あがりの光景です。

家路を急ぐ人や犬の散歩をしている人、黙々と走るランナー、放課後の時間を二人で過ごす学生のカップルなど、さまざまな人たちやその想いが交錯する、まだ明るさが残っている夕暮れのひとときです。

この作品では、雨上がりの晴れた空の爽快感、空の眩しさ、空気まで澄んでいるようなひとときを意識して描いています。遊歩道にある水たまりさえもキラキラと美しく感じてしまうあの時間です。
誰もが持っている思い出のワンシーンのような、親しみやすく懐かしい秋の夕暮れを感じていただけたら嬉しいです。