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【vol.01】版画の歴史

2020-08-03 15:00:00

COLUMN

アートの世界で一般的に語られている版画とは、一体どういう絵画なのでしょうか?

連載第1号、版画の世界について紐解きます。

‖版画の歴史

 アートの世界で一般的に語られている版画とは、一体どういう絵画なのでしょうか?

それは、アーティストが絵筆などの道具を使って直接的な手法で表現する絵画(原画)と区別して、刷るという間接的な方法で表現された絵画作品を指しています。

歴史的には木の版に刻み込まれた絵を写し(刷り)とった木版画が最初とされ、中国や日本では主に仏教、ヨーロッパではキリスト教の教義を広める(宗教上のドラマチックな場面を絵で表現する)目的で作られ発展していきました。
 当初は同一の絵を複数枚得るために誕生した版画でしたが、木版画から銅版画、そして石版画(リトグラフ)、孔版画(シルクスクリーン)というような版の材料の変化とともに、それぞれの版材や技法が生み出す独特の質感や表現効果に注目するアーティストが現れ、様々な工夫を凝らすようになりました。​​​​​​​

レンブラント 《夜警》 1642年 

巨匠たちと版画

 たとえば光と影の画家と呼ばれ、《夜警》などの作品で知られるオランダが生んだバロック絵画の巨匠レンブラントは、その生涯で300点以上の銅版画作品を残しています。

19世紀後半に花開いた後期印象派のロートレックやアール・ヌーヴォーの様式美を確立したアルフォンス・ミュシャは、リトグラフ作品に数多くの傑作を残しています。

また、20世紀を代表するアーティストといわれるパブロ・ピカソは、銅版画やリトグラフ、独自に編み出したリノカットの制作方法などで、確認されているだけでも2,000点を超える版画作品を残していますし、ポップアートを牽引したアンディ・ウォーホルのマリリン・モンローやスープ缶を題材にしたシルクスクリーン作品は、誰もが一度は目にしたことがある版画作品でしょう。

 さらに現代に目を向ければ、今や世界的な現代美術家として評価が高い草間彌生の版画作品は、日本のみならず世界のアートファンの間で大人気となっています。

アンディウォーホル 《MarilynMonroe11.23》

‖世界に誇る浮世絵

 もうひとつ、版画を語るうえで忘れてはならないのが日本の浮世絵です。

木版画の浮世絵は庶民が楽しむ娯楽、大衆メディアとして江戸時代に爆発的に流行、世界でも類を見ないスケールで人々の生活に浸透しました。

また、その完成度の高さは日本を代表する美術作品として、印象派をはじめとする西洋のアーティストに多大な影響を与えています。

ちなみに世界で最も有名な日本の絵画作品は、葛飾北斎の浮世絵版画《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》と言われています。

葛飾北斎 《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》 1831-1833年

★次回、版画の技法に関して更新致します。

お楽しみに!