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【kazaruアートコレクション】Vol.1 人生の転機に出会ったmochaの作品 「アートには人を変化させる力がある」

2023-07-29 12:08:00

EVENT

kazaruアートコレクション
色とりどりの"絵のある暮らし"

【kazaruアートコレクション】は、アート情報サイト・kazaruがセレクトした"絵のある暮らし"をご紹介。作品を飾ることで生まれる十人十色のストーリー。そこに登場する作家や作品を取り上げ、実際にあなたの目で観ていただける場をご用意した企画です。

VOL.1人生の転機に出会ったmocha作品



「アートには人を変える力がある」

第1回となる今回は、最近になり“絵のある暮らし”をスタートさせた、お客さまの川浪龍矢さんにお話を伺いました。川浪さんはどのようにしてアートと出会い、購入へと至ったのか。そこには川浪さんならではの物語が存在していました。

川浪龍矢

SNSがきっかけでイラストレーター・mocha氏の存在を知る。足を運んだ個展で生で見るアートの美しさに感動。その場で版画作品を購入した。絵のある暮らしがスタートしたことで、それまでには考えられなかった生活の変化を実感している。




SNSで見かけた広告をきっかけに訪れた、はじめての絵画展示会。

川浪さんが「絵のある暮らし」をスタートさせたのは、およそ1年前。2022年6月のことでした。きっかけはInstagramのタイムラインに流れてきた、絵画展示販売会「mocha展ー星しるべー」のWeb広告。そのときにはじめてイラストレーターとして活動するmochaの存在を知った川浪さんは、その絵の美しさに胸を打たれ、来場を決めたと話します。

「その個展と出会うまで、僕はそれほど絵に興味がある方ではなかったんです。振り返っても、お気に入りの漫画の画集を買うくらいで。ましてアート作品なんて、自分には縁のない世界だと思っていました」

作品全体に桜の白い花びらが舞い、空と桜の一体感が表現された本作。
人間と自然の関係性、過ぎ去った時間や漂う空気、さらに感情までもひとつの情景として描き込みたいというmochaの思いが詰まった名作です。

「mochaさんのイラストをスマートフォンの画面越しにはじめて見たとき、僕はその表現が、ほとんど星をみることができない現実の夜空と、本当は都会にも存在しているはずの美しい星空とをつなぐ窓のように感じられたんです。個展に行くことを決め、会場で写真ではない本物の絵を見たとき、その世界に強く引き込まれる自分がいたことを覚えています」

はじめてmochaというイラストレーターを知り、アート作品の展示販売会に赴いた川浪さん。会場に飾られたさまざまな絵を見て、購入したのは、「夢幻の空」という作品でした。

空の広さをアーチ形状に描いた天の川と、雄大な景色を飛び交う蛍たちの競演は、鑑賞者を息を呑むほどの感動へと誘います。mocha自らが目にした実在する風景に、感性という魔法を吹きかけて生まれた名作です。

「夢幻の空」には、自然豊かな風景の中をまっすぐに走る1本の道路と、周辺の低空を舞うホタルたち、さらにその上空に広がるアーチ状の天の川が描かれています。モチーフになったのは、北海道・釧路湿原に実際に存在する景色です。

「個展には、ほんとうにたくさんの絵が展示されていました。どれもとても魅力的だったんですが、僕はそのなかで『夢幻の空』という作品に惹かれました。飾られているその絵を見たとき、そこに描かれている美しい自然の風景が心を洗ってくれるように感じたんです。いつの間にかその世界に夢中になっていましたね」

「都会に暮らしていると特になんですが、今の時代ってきれいな星空を見られる機会が少ないじゃないですか?ビルやマンションが多くて空が狭かったり、空気が汚れているせいで光が届かなかったり。でもアートなら、いつでもどこでも美しい星空や素晴らしい風景に出会うことができるんです」

「mocha展ー星しるべー」には、mochaが描いた星空にまつわる絵画が多数展示されていました。星空をモチーフにした作品が数あるなかで、川浪さんが「夢幻の空」に興味を持ち、購入に至った背景には、どのような心の動きがあったのでしょうか。

「僕が『夢幻の空』に惹かれたのは、美しい自然と美しい星空が1枚の絵のなかに共存していたこと、そこに人が描かれていなかったことが理由です。mochaさんの絵には、主人公として女性がよく登場します。けれど、個人的には人物描写がないからこそ、風景の素晴らしさにより目が向く作品があると感じていました。もちろん人が描かれている作品も魅力的であることには違いありません。でも実際に目に留まり、描かれた世界の魅力を深く感じられたのは、人の描かれていない作品でした」

「会場では、スタッフさんが作品について解説をしてくれました。お話には、ただ鑑賞するだけでは得られない気づきもたくさんありました。たとえば『夢幻の空』では、外から光を当てることで、絵の表面に施されたグリッターがまるで星屑のように浮かび上がります。こうした変化は、会場に足を運ばないとわからないものですよね。勇気を出して個展を訪れてよかったと思えた瞬間でした」


アート作品との出会いが人生のターニングポイントに

川浪さんが「mocha展ー星しるべー」を訪れた2022年6月はまだ、コロナ禍が落ち着きを見せる前。飲食店に勤務していた川浪さんでしたが、そのあおりを受ける形で収入が減っており、貯蓄を切り崩しながら生活する苦しい状況だったといいます。

会場で「夢幻の空」に出会い、心惹かれ、その絵を迎え入れた川浪さんは、「作品に見合う人間になりたい」と考え、転職を検討し始めます。それまでは変化を恐れるあまり、なかなか行動できずにいたそう。「絵画作品との出会いが臆病だった自分を変えるきっかけになった」と、当時を振り返ります。

「もしmochaさんの作品と出会わなかったら、ずっと苦しい思いをしながら、働き続けていたと思うんです。それまでの僕は、何をするにも失敗することを恐れてきました。コロナ禍で風当たりの強い飲食業界にとどまり続けていたのも、そのような性格が根本にあったからです。欲しい物ができたことで、新しい仕事を探そうと決意できました。この絵との出会いが前向きな一歩を踏み出す原動力になったんですよね」

作品との出会いがきっかけで転職を決意した川浪さんは2022年10月、転職活動を成功させ、新たな場所で働き始めます。大好きな絵を手に入れるために、殻に閉じこもっていた生活を見直し、大きな一歩を踏み出しました。

「転職してからはそれまでとは打って変わり、充実した毎日を過ごしています。自分が行動したからこそ、大好きな趣味・大好きな仕事と出会うことができました。アートの鑑賞からは、行動することの大切さを学びましたね」

アートに触れることは、自分の内面と対話すること

ひょんなことがきっかけで「絵のある暮らし」をスタートさせた川浪さん。個展への参加、アートの鑑賞がライフワークとなるなかで、その生き方は少しずつ前向きなものへと変化してきました。

「もともと僕は人と出かけるのが好きなタイプなんです。食べたものや見たものから受けた感動を共有できるって素敵じゃないですか?だから基本的にはひとりではなく、友達と一緒にいたい。けれど、最近はなかなか予定が合わなかったりでひとりで過ごすことも多く、人と話す機会が少なくなっていたんですよね」

「アート作品の鑑賞という新しい趣味に出会ったことで、SNSを通じて同じ趣味を持つ人とお話したり、個展の会場で初対面の人と絵について語り合ったりする機会が増えました。まさにいま、mochaさん、さらには絵との出会いから自分の世界が広がっていくのを実感している最中です。性格も以前よりオープンになった気がしています」

川浪さんは、展示販売会で絵から受け取った印象を文章にして記録するようにしています。当初はふとしたときに記憶を呼び起こすためにおこなっていた習慣ですが、最近では、同じ趣味を持つ人とのコミュニケーションにも役立っているそうです。

「僕にとってmochaさんのイラストを通じて自然の風景に触れる感覚は、自分を見つめ直す感覚に似ています。その世界に没入していくことで、なんだか自分の内側にあるものと対話しているような気分になるんです。そういう感覚がきっと、行動の変化に現れているんだと思います。いつかは絵のモチーフになった場所にも行ってみたいですね。こうやって自分の可能性が広がっていくところも、アート作品を鑑賞する魅力だと感じています」

“絵のある暮らし”が初心を思い出させてくれる。

川浪さんも最初は絵画に興味がありませんでした。しかしこの1年で、mochaや彼の描くイラスト、絵を飾る生活と出会い、暮らしが彩られてきました。作品を購入するにあたっては、当時置かれていた状況などもあり、経済的にも精神的にもハードルが高かったそう。けれどいまとなっては、「あのとき勇気を出して個展に参加し、絵を購入してよかった」と振り返ります。

「僕は人生のターニングポイントともいえるタイミングで、mochaさんの絵を購入しました。日常生活のなかでその絵を見ると、あのときの気持ちがいまでも蘇ります。行動を変えていくきっかけになったmochaさんの作品との出会いは、僕にとっては大切な思い出です。初心を思い出させてくれる宝物ですね」

星の命の煌めきと蛍の命を燃やす輝き、遥か遠くの星々神秘的な魅力と大自然の美しさをあわせ持つ雄大な魅力に惹き込まれ世界観に吸い込まれてしまったんです。飾られている絵を見た時にそこに描かれている美しい風景が心を洗ってくれるように感じたんです。

最後に、川浪さんは過去の自分と照らし合わせ、興味がありつつもまだ展示販売会に参加したことがない方、展示販売会を訪れたことはあるものの絵の購入には至っていない方に、こんなメッセージを投げかけました。

「個展に参加するかしないか、絵画を迎え入れるかどうかは、きっと大きな問題ではないと思うんです。ですが個人的には画家さんの魂の込められた作品を鑑賞し自身の心を動かされる部分がありました。自分のしたいように生きる力強さと信念を感じました。」

「絵画を鑑賞したことで感性が豊かになったり、いつか迎え入れたいと感じたことでお仕事や夢に向けて頑張る理由になったり…。多分それだけで人は大きく変われると個人的には思うんです。」

「今回僕が巡り会えた素晴らしいアート作品の世界だけでなく自身が少しでも興味がある分野があれば、勇気を出して踏み込んでみてほしいと思います。そして癒しを求めるのであればmochaさんの描く風景画の世界にあまり気構えせずに足を運んでみてほしいですね。」

「皆さんが自身の日常を楽しめるきっかけになるような…。どんどん気になる分野に踏み込んでみたいと思えるような素敵な機会と作品に出会えたら嬉しいです。」

VOL.1 END

今回のストーリーに登場した作家「mocha」の最新作
プラネタリウム

ダイナミックかつ繊細な筆致で、壮大な空に抱く様々な感情を情感豊かに描く注目のアーティストmocha。多彩なジャンルでその才能を発揮する新鋭が、追憶と幻想をサブテーマに、空への憧憬を描きあげた最新版画。それが本作『プラネタリウム』です。

作家紹介
mocha

イラストレーター。
アニメーション背景制作会社からの独立以降、企業やアーティストとのコラボレーションアートをはじめ、その制作活動に多くの視線が注がれる。
CDジャケットイラストやゲーム背景イラストなどでも活躍しており、今後の活躍が大いに注目されている。
現実とファンタジーの狭間の世界を圧倒的な描写力で描き、シルエットや人物を巧みに使いながら物語のワンシーンを思わせる独創的な作品を生み出している。

主な作品歴:
■書籍
『錆喰いビスコ』世界観イラスト担当(著:瘤久保慎司/電撃文庫)
mocha画集『BACKGROUND ARTWORKS』(著:mocha/ワニブックス)
『背景作画 ゼロから学ぶプロの技 神技作画シリーズ』(KADOKAWA)
mocha画集『Empathy』(著:mocha/ワニブックス)

■イラスト
『TrymenT ―今を変えたいと願うあなたへ―』背景担当(TrymenT)
『Re:LieF~親愛なるあなたへ~』背景担当(RASK) 他、商業作品多数


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